ewan12の日記

ゆとりアラサーおじさんがその日思い付いたことを書くだけです。

男女の友情は有り得るのか

大学3年の時にシアトルへ1年間留学をした。留学先は小さなコミュニティ・カレッジだった。留学プログラムは日本の企業が提供したもので、毎年5~60名の日本人学生が渡米していた。当時の私は自分でも引くくらい中二病を引きずっていて、留学中も斜に構えて、現地の学生と仲良くする同プログラムの女子学生を軽蔑していた(というよりも羨望から来る嫉妬だったと思う)。中でもコミュニケーション能力が抜群に高く、頭の良い女の子がいた。ここではRと呼ぼう。Rは国内トップクラスの私学に通っていて、頭の回転も早く、とにかく明るかった。そんな彼女はすぐに現地の友だちができ、活動的に色々なイベントに参加するようになっていた。私はと言うと、朝から晩まで日本人とつるみ、現地の友達などいっこうにできる気配はなかった(痛すぎる思い出)。私はFBに流れてくる彼女の眩しいタイムラインを見るたびに、変な焦りと胸が締め付けられる感覚を覚えた。

留学も後半に入るとさすがに私にもオタッキーな現地の友達が何人か出来、それなりに楽しく過ごした。そしてとうとう留学中にRときちんと会話をすることなくお互い嫌な感覚だけを残して留学を終えたのだった。

 

そして、再会の日は突然訪れた。

 

就活を初めて間もない頃、真新しいリクスーに身を包み、新宿のマイナビなんとかっていう合同説明会に参加した。特に収穫もなく、会場を後にし駅に向かっていたときだった。

「R?」

「Y?」(私のこと)

グレーのスーツを着た彼女は少し大人びて見えた。

その時は軽く挨拶を交わした程度だったが、就活中ということもあってお互い情報交換をしていく内に、色々なことを話すようになった。そしてお互い就職が決まり、共に東京で働くことになってからは定期的飲みに行くようになった。就職後も彼女は相変わらず優秀で、大手外資企業で社長賞を取るようになっていた。かたや私は就職先こそ大手だったものの、仕事そのものに対しては疑問のほうが多かった。

彼女はいつもノリがよく、何回か休日にドライブに行ったりもした。彼女とは不思議と仕事の話、私生活の話、留学中の思い出話、時事問題、家族の話何でも出来た。ポジティブでオープンマインドな彼女は一緒にいると楽しくてラクだった。

中国に駐在するようになってからは一時帰国のたび、ほぼ毎回彼女に声をかけて飲みに行っている。

でも不思議と恋愛感情は一切ないのだ。

この週末、彼女が日本から一人で私の駐在地に来た。3泊4日、毎朝ホテルに迎えに行って一緒に観光をし、夜はホテルまで送って自分は自宅へ帰った。

ここまで下心が出ない自分に驚きながらも、彼女の存在をとてもありがたく思う。女性だからこそ相談できることにはきちん女性だからこそのコメントを返してくれる。つまり最高に空気が読めるのだ。どこかで聞いた話だが「自分が話していて楽しいと思う相手は、自分よりも数段格上である。」まさにその通りだと思う。

 

相変わらず脈絡のない文章だが、言いたかったのは「男女の友情は有り得る」ということだ。